ワンルーム投資|高利回り物件に隠された重大な欠点について

「利回り星人」って言葉を知っていますか?
不動産投資家の中で、やたら利回りの高さに固執する人たちのことをこう呼ぶときに使います。今日は利回りだけを追い求めると、せっかくの投資が失敗してしまうよっていうお話をします。
高利回りの物件の現状
「利回り星人」は、エリアの相場を無視して「○○%以上の利回りが出る物件があったら紹介してください!」と不動産屋まわりをします。
今から10年近く前であれば、都内でも利回り10%程度取れる物件が存在しました。ただ、2021年現在、リーマンショック直後のような不動産を安く買える時代とは程遠く、都内23区内では利回り4~7%くらいが限界です。
過去の相場にしがみついて物件探しをしていると、そんな物件存在しないので、不動産屋さんも相手にしてくれませんし、いつまで経っても投資が始められず時間ばかり経ってしまいますよね。
利回りよりも重視した方が良いポイント

利回りばかりに目を奪われていると、それ以外の大事な部分を軽視してしまいがちです。
利回りよりまず重視すべきは、以下の4点。
- 立地
- 修繕状況
- 周辺環境
- 想定される入居者の質
なぜ利回りよりもこれらが重要なのでしょうか。これらを軽視すると、どんなリスクがあるのかを紹介しますね。
利回りを追求しすぎると、投資に失敗する確率がどんどん高くなることが理解できると思いますよ。
高利回りの物件のリスク

高利回りな物件がもし目の前に飛び込んできたら、まずこう考えるようにしましょう。
- 何かみんなが嫌がるような重大な問題点があるのではないか…?
- 実は失敗する確率の超高いハイリスク物件ではないか…?
この「ちょっと待てよ…」ができずにハイリスクな物件を買ってしまい、困ったことになりがちな代表例がこちらです。
立地
まずは何と言っても立地でしょう。大きなターミナル駅が最寄り、かつ高利回りだからって徒歩15分などはマズいですね。そもそもワンルームマンションに住もうとする方は、駅近という利便性を重要視するものだからです。
また、駅から3分と書いてあるのに、実はその道のりのほとんどが急な坂だったりするのもマイナスポイント。
現実的には大きく迂回せざるを得なくて「実質倍以上時間がかかる」という場合も避けるべきでしょう。入居者が定着せず、空室率が高まってしまうんです。
修繕
次に修繕状況が悪いことです。仮に今は綺麗でも、修繕積立金の額がやたら安すぎるマンションはNGです。将来スラム化して価値が大幅減してしまうか、大規模修繕時に多額の一時金を払わされるかのどちらかでしょう。出るはずだった利益がすべて吹っ飛んでしまう恐れがあります。
修繕積立金の月額だけでなく、これまでに貯まっている残高や、過去の大規模修繕実施状況も問題ないかチェックしてくださいね。
環境
私なら以下のような条件は、投資不適格として候補から外します。
- 中心街すぎる場所(簡易宿泊所があるなど、町の雰囲気がちょっと…)
- 反社会的勢力さんの事務所が近い
- 「風」がつく施設の多いピンク街
上記は大多数の人が住みたくない場所ですよね?
ご自身が仮に大丈夫でもこれは投資なので、大事なのは「大多数の人がどう思うか」なのです。
入居者
高利回り物件は、価格も家賃も相場より安い傾向にあります。
そんな人ばかりとは限りませんが、相場より大幅に安い家賃で住もうという借主さんは、問題を引き起こす確率が比較的高いものです。例えば以下の例…
- 奇声を発するなど、他の住民とトラブル
- 部屋の使い方がめちゃくちゃ汚く原状回復に多額のお金がかかる
- 家賃を滞納しながら居続ける
- 身寄りのいない高齢者で孤独死リスクが…
などなど。現在の日本の法律では、借主さんのほうが貸主さんより保護されるので、入居者が問題を引き起こしても即強制退去、というわけにはいかないんです。
まとめ:利回りだけではなく総合的に判断するべし

- 多額の一時金がかかる
- 空室期間が長い
- 空室よりタチの悪い滞納が起きる
「利回り星人」は高利回りが成り立つ前提の思考になりがちですが、実際は上記のようなリスクにより、その高利回りが成り立たなくなる要因は山ほどあるんです。
逆に利回りが低い物件はこういったリスクが低い傾向にありますが、逆に低すぎてイールドギャップがとれない可能性もあるので、それはそれで大問題。
要するに利回りは高すぎず、低すぎずのほどほどが良いということですね。
また、検討している物件の利回りが良いのかどうかを判断する事が難しい方は、ワンルームドクターのセカンドオピニオンをご利用になってみてはいかがでしょうか。
初回は無料でご利用いただけますのでお気軽にご利用下さい。


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